garamanのマジック研究室

ジャーメイズ・マインド 第3巻 日本語字幕版

[JERMAY'S MIND 4] の日本語字幕版です。

メンタルマジックを追求する彼の独自のスタイルが、最も強く現れているのがこの最終巻でしょう。ロンドンのマジックコンベンション「The Session 2011」でレクチャーを行なった時の映像では「カラー・センス」と「カード・メモリー」を中心にしてその演技と解説が行われますが、手順の解説ではなく演じ方の解説に力を入れています。デックを少しだけビベルして持っていたり、マジックとは関係ないのにフェイスの大きな腕時計をしていたり、というような些細なことでも、そこにはしっかりとした理由が隠されており、それを解説してくれているのです。

続けて「Newcastle lecture」から「コネクテド」の演技や「Q & A」の演技と解説が収録されています。「Q & A」は第1巻でも収録されていましたが、そこでは語られなかったより深い考察とコツが披露されています。

さらに「The Session 2015」からは、「ブラインドフォールド・ディール」と「スモール・ミステリー」の演技と解説が収録されています。とくに「ブラインドフォールド・ディール」は必見です。観客にシャッフルさせたデックを受け取り、目隠ししたままディールしていき、特定のカードだけを観客のまでに配ってみせるという作品ですが、デックに仕掛けはないので観客から借りたデックでも実演可能なため、超能力としか思えないインパクトを持っています。

最後に、マイケル・ウェーバーとの対談が40分以上収録されているのも必見です。

この最終巻でも、各手順のクレジット情報や、手順を考案した時の過程などが書かれたPDFファイルが収録されています。全部で2時間30分のボリュームです。手順を知りたいだけの人にとっては、このDVDのほとんどが無駄に思えることでしょう。しかし逆にこういう些細なことに意識を向けられる人こそ、メンタルマジックを演じた時の効果を最大限に引き出せるのではないでしょうか。

Luke Jermay
Vanishing Inc.
スクリプト・マヌーヴァ

レビュー

なし