マジックと意味
ユージン・バーガーとロバート・E・ニールによる共著。1995年に刊行された後、2009年に増補版が出版されました。日本語版が出版されたのは2023年でした。
神学を学んだ二人による熱い議論です。宗教的な話題に流れがちになりつつマジックの世界に戻ってくるものの、謎かけのようなやりとりを経て、結論は書かれているようないないような。。。という展開が続きます。書いてあることを AI に要約させたら、おそらく「マジックは不思議だ」のような当たり前な文章になりそうな内容ですが、当たり前と思われるテーマを深く深く考察していく様子は興味深いものです。この本を読むにあたって、何らかの答えを求めるのは間違いの元です。この本は、一緒になって哲学して、自分なりの意見を考え出すことにこそ意味があります。最終的にユージン・バーガーと意見が違っても構わず、考えることにこそ意味がある、そんな一冊です。テーマを提示してきっかけを与えてくれたことや、ユージン・バーガーやロバート・E・ニールのその時の考えを提供してくれたことに感謝しつつ、眼から鱗の考え方から全く同意できない意見までたっぷりと味わい、その過程で自分自身の考えが整理されていく。読み終わったときには「マジックは不思議だ」という言葉にすら別の意味を見出そうとする自分に気がつく。面白い体験ができました。
そんな病に陥りたくない人にはお勧めしません。(笑)
レビュー
なし